知っておきたいタバコ情報

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●タバコは死向品:タバコ関連疾患での年間死亡者数は10万人余り。発がん性物質が
約60種類。

●肺がん死:20歳から毎日20本吸い続けた場合男6人に1人、40本だと3人に1人が肺
がんで死亡
 (2000年国立がんセンター)。喫煙の肺がんの寄与度は約90%。

●受動喫煙による肺がんの相対危険度は男性 1.34、女性 1.24。

●ブリンクマン指数:がん化の指標。1日の喫煙本数×喫煙年数。例えば1日20本を
30年間吸えば600となる。400を越えるとがんが発生しやすい状況になり800では危険
域を示す。

●がん予防の第一は禁煙。(次期印刷のおりはがん予防12ヶ条の第1番目に上げられ
る。今は4番目)

●喫煙者で長寿の人がいる。タバコの昭和30年代以前の入手困難な時代があったり、
高齢に伴う喫煙量の 減少もあり、ブリンクマン指数がとびぬけて高いわけではな
い。交通信号が赤なのに無視して渡って事故 に遭わなかったからと言って安全とは
言えない。遺伝的要因もある。

●患者が喫煙者の場合、手術成績は悪い。人口骨頭や関節置換術、歯のインプラン
ト、皮膚移植、肺の手術で著明。また縫合不全や肺炎の合併症リスクがあがる。血流
や一酸化炭素による酸素不足、免疫の低下。

●喫煙者は短命。英国医師の非喫煙者が70歳まで生きる率は約80%、1日20〜25本の
喫煙だと60%、30本だと50%にまで落ちる。

●喫煙の夫と同居の夫人の肺がんのリスクは非喫煙者の夫の夫人の約2倍高い(故平
山雄医学博士)。

●副流煙は主流煙と比べニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍、タール3.4倍、アン
モニアは46倍も。

●環境中タバコ煙:ETS。副流煙と呼出煙を含めた煙でA級発がん性物質:A級は発が
ん性が確定したもの

●受動喫煙での日本の死亡者は1万9000人。肺がんは1000〜2000人。(2001年国立が
んセンター)

●妊婦の喫煙で妊娠初期では口唇裂や口蓋裂の発生頻度が上がる。

●喫煙母の母乳中にはニコチン、赤ちゃんの尿中にはその代謝産物のコチニンが検出
される。

●幼児・小児の受動喫煙は中耳炎、喘息・気管支炎、歯の不良、心身の発育障害、知
能低下の危険リスク。

●受動喫煙での「低レベルの鉛でも処理能力のない小児は危険」。鉛は神経毒。読解
力と算数の力が低下。

●受動喫煙が多い人は、同僚のタバコを吸わない人に比べ5〜10%も肺機能が低下。

●タバコは明らかに交感神経の過緊張を引き起こすストレス物質。免疫力の低下や胃
潰瘍の原因に。

●精子減少:ストレスによって精巣内に一酸化炭素が過剰に作られ、精子の元になる
性祖細胞が自滅(アポトーシス)する。

●勃起不全:サルたちに刺激を与えペニスの海綿体内の圧力を測定中、喫煙させるた
びにペニスの圧力が著 しく下がる。ニコチンの血管収縮作用。脳の血管も収縮す
る。同じことはペニスのように血液に満ちた別 の器官でも起こる。ヘビースモーキ
ングは、過度のアルコール摂取と同じように慢性の全身の血管狭窄を 引き起こす。
喫煙によってペニスは2〜3ミリ短くなる。

●卵巣の機能低下でエストローゲンの低下(一酸化炭素、ニコチンの血管収縮作用で
酸素不足)。皮下のコラーゲンの低下、皮膚老化、生理不順、不妊症、早期閉経、声
の男性化、骨粗しょう症。

●添加物が600種類。アンモニア添加の目的はニコチン吸収を助け、タバコの煙をア
ルカリ性にするため、粘膜吸収も高め、低ニコチンタバコでも吸収率がよく、特に初
めて吸い始めた人を(特に子ども)早 くニコチン依存症にする効果がある。

●軽いタバコや本数減らしは却ってニコチン濃度を上げる(頻回に深く強く吸う)。

●軽いタバコはフィルターに2〜3列のミシン目があり、器械の測定ではこの穴から空
気がはいり薄められるが、実際では唇や指で穴が塞がれより高濃度の煙を吸ってい
る。軽くはない。

●実質安全量:予防がん学の専門家によれば、1日に3本程度で肺がんの死亡率は
2.3倍、虚血性心臓病 が1.7倍、総死亡率も1.5倍高くなる。最大限に妥協して1
日1本がタバコの実質安全量だ、という。タバコに実質安全量は実際上はなく、吸い
すぎに注意という文言には意味がないということになる。

●喫煙者に対する医師の有害な言葉
 1、心臓疾患の男性に「酒はいけないがタバコは関係ないからやめなくてもいい」
循環器科
 2、妊婦さんに「ストレス解消なら少しはいい」産婦人科
 3、胃潰瘍の男子の例 
 「入院を繰り返し完治しないのでこの際禁煙と言って下さい」と親が要望したあと
で、「タバコは誘因とあまり関係ないから構わない」と言った。内科
 4、腎臓の手術をした人に「ストレスがとれるならタバコはかまわない」。この人
はがんで2回手術した。精神や気持が落ち着くならタバコはかまわない。泌尿器科
 5、子宮がんの手術をし人工尿管併設者が今もタバコスパスパ吸っている。腎機能
が悪化。医師はタバコは影響ないと・・・。産婦人科
 6、いかにも苦しそうな受診者に「喘息でタバコを吸うと自殺行為ですよ」とA医師
が注意。1日30本吸う。「担当医から喘息はタバコと無関係だから吸っても構わな
い。タバコを吸わないことでストレスがたまったら、よっぽど喘息の発作誘発にな
る」と言われた。Dr.がそう言うのだから私は好きなタバコをやめない。

●ニコチンを含んだスウェーデン製ガムたばこ「ファイアーブレイク」が東京や大阪
で1ヶ月試験販売され た。子どもが手を出しやすい危険な商品として日本口腔衛生
学会と日本口腔外科学会な認可の取り消しを 求めているが、当局は問題が生じたら
対応すると。これは厚労省の管轄でなく財務省の管轄。通常のガム は食品なので厚
労省の管轄となり、ガムという形態で食品衛生法に照らし合わせれば有害物質がある
とし て認可はされない。使用の多いインドでは口腔癌が多発している。業者はさら
に拡大販売の予定。
 http://www.synapse.ne.jp/iichiki/index.24.htm

●看護師不足において「タバコ吸わさせないとやめる」という質の悪い看護師。それ
に対して遠慮と言う形 でしか対応できない管理部。医療職採用のおりはまず非喫煙
者を優先しましょう。

●H13年4月の厚生労働省の医療広告規制緩和で、保健指導の実施も広告できるように
なり、禁煙指導は広 告できます。禁煙外来は不可です。

●「喫煙との戦いは避けられない、絶対的な優先事項です。」と、シラク大統領は健
康専門家と政治家に語 りました。「これは個人の自由を侵害するものではありませ
ん。むしろ、態度を改めることで、多くの生 命を救うことになります。」前クリン
トン大統領も禁煙し子どもをタバコの害から守る訴えを行った。

●タバコ業界が好んで使うことばに「合法商品だから・・・」という言い訳がある。
しかし合法的になった のは単なる歴史的偶然に過ぎない。多種多様の危険性が知ら
れる前に長年にわたり売られてきただけ。

●吸う権利はあってもどこへでも吐く権利はない。

●喫煙席と非喫煙席のある場所での喫煙は、プールがあってこのレーンはプールの中
でおしっこしていい、 隣のレーンはおしっこしてはいけない、という場面と同じ。
おしっこはしかるべきところで。

●完全分煙は非喫煙場所にタバコの煙が及ばない対策を講じているいる状態をいう。
天井までの仕切のある 喫煙室があり、換気扇で煙や臭いを屋外に排出する換気扇を
備え、出入り口の風量が毎秒0.2メートル以 上を保っていなければならない。

●灰皿の提供はサービスか?自殺ほう助、他殺支援、心中強要行為ではないか。

●タバコによる社会的損失は約7兆4000億円。12年度の税収は2兆2000億円。
 国民一人当たり4.3万円の損

●各国のたばこの箱に書かれている共通した警告表示(中には写真付きも)
1.喫煙はがんの原因となる。
2.喫煙は肺がんの原因となる。
3.喫煙は心臓病の原因となる。
4.喫煙は脳血管障害の原因となる。
5.喫煙は麻薬的な依存症をもたらす。
6.たばこ煙には一酸化炭素が含まれている。
7.喫煙は死をもたらす。
8.妊婦の喫煙は胎児障害、未熟児・低体重児出産を引き起こす惧れがある。
9.子供を保護しよう。あなたの煙を子供に吸わせてはならない。
10.喫煙は周囲の人々の健康を害する。
11. 喫煙は性的能力を減少させる。
12.喫煙は老化を早める。
13.喫煙は慢性気管支炎やその他の胸部疾患の原因である。
14.喫煙者は早死にする!
15. タバコは歯周病の原因に    

●たばこ輸入 日本、世界最大の年間835億本 男性喫煙率1位

世界保健機関(WHO)は15日、各国のたばこ消費などをまとめた「世界たばこ地図」
を発表、日本のたばこ輸入量は世界最大の年間約835億本に達した。
また、男性の喫煙率は52.8%と、先進七カ国(G7)の中でも群を抜いて高かった。

 ジュネーブで同日始まった「たばこ規制枠組み条約」の交渉に合わせ発表した。
大手たばこ会社を抱え、拘束力が強い規制に反対する日本や米国などの「たばこ大国」
ぶりを浮き彫りにする狙いもあるようだ。

 「たばこ地図」によると、日本の女性喫煙率は13.4%と、男性とは対照的にG7の
中で最低。このため、男女の合計では33.1%となり、ドイツ(35.0%)やフランス
(34.5%)をやや下回った。

 たばこ輸入では、日本の後はフランス(約676億本)、イタリア(約565億本)と続いた。
タバコ葉の作付面積では中国が約144万ヘクタールと、2位のインド(約46万ヘクタール)
を大きく引き離しトップとなった。(ジュネーブ共同)

(毎日新聞2002年10月16日夕刊から)
●「たばこのポイ捨て」90%が許せない

これだけは許せないマナーを、「たばこをポイ捨てする人」と考えている人は、
結婚情報サービス会社「ツヴァイ」が行ったアンケート調査(10〜60代の1582人)で、
90.9%で最も多かった。

 ポイ捨てに続いて、多かったのは「電車内の大声」(87.2%)や「酔っ払い」
(86.5%)。「歩きたばこ」(78%)もワースト5入りで、愛煙家には厳しい結果となった。


 東京・千代田区では1日から路上での喫煙者に過料を取る条例が施行されたばかり。
「人のふり見てわがふり直せ」というが、世間の冷たい視線は、条例より効果があるか?
【前田剛夫】
(毎日新聞2002年10月9日朝刊から)


           

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